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小口零細企業保証とは

創業関連保証・創業等関連保証とはどういうものか。
新たな事業活動を適正かつ健全に行おうとする者を支援することを目的とし、事業開始に係る具体的計画を有した法律に定める創業者を保証利用対象者とし、事業を開始または実施するために必要となる設備資金および運転資金を資金使途対象とした保証制度である。

新たな事業活動を適正かつ健全に行おうとする者を支援
創業等関連保証ならびに創業関連保証とは、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律(2条2項1~3号、2条3項1号および2号)、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(2条18項1~4号)において規定されている創業者が、事業を開始または実施するために必要となる設備資金および運転資金を対象とした保証制度である。

本保証制度は、新たな事業を適正かつ健全に営もうとする創業者を支援することを目的としており、事業を営んでいない個人が創業する場合、事業を営んでいない個人が法人を設立して創業する場合等を保証の対象とし、創業等関連保証においては、自らの事業の全部もしくは一部を継続して実施しつつ、新たに会社を設立する場合(設立の日以後の期間が5年未満)(いわゆる「分社化」)についても保証の対象としている。新たに事業を開始または実施するために必要な資金を対象資金としているため、資金調達計画を含めた事業計画の妥当性、事業経営上許認可等が必要とされている場合には許認可等を保証申込人名義により原則として取得していること、または許認可等の取得が確実である見通しがあることなどが求められている。

再挑戦支援保証とはどういうものか。
創業支援の一類型であるが、個人で事業を行っていた者や会社で事業を行っていた者が、事業の廃止または解散した後、過去の事業で失敗した経験を活かして、事業に再チャレンジする際の事業資金を支援する目的で創設された保証制度である。

事業に再チャレンジする際の事業資金を支援
わが国経済の中心を担っている中小企業に対して、資金を安定的に供給する金融環境を実現し、勝ち組と負け組が固定化せず、過去の事業で失敗した経験を活かして何度でも事業に再チャレンジする環境の整備を図ることによって、開業率の増加を促進することが極めて重要であると考えられることから、平成19年8月に創設された保証制度である。

本保証は、創業支援の一類型であるが、個人で事業を行っていた者や会社で事業を行っていた者が、事業の廃止または解散するなど、一度経営に失敗した者が、再起業する際のファイナンスを支援することを保証の目的としたものである。申込に際しては、保証対象要件の確認が必須となるため、申込人より廃業届出書や登記事項証明書等の提出を求め、事業の廃止または解散した事実の確認を行うこととされている。また、過去の事業の失敗を活かして事業に再チャレンジする際のファイナンスを支援することから、創業・再挑戦計画書についても必須書類とし、事業計画の妥当性等を判断することごとしている。

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流動資産担保融資保証制度の根保証を利用するにあたって

(1)金融機関が作成・提出する書類
本制度を利用する際、金融機関が信用保証協会に作成・提出しなければならない書類としては「譲渡担保対象売掛先・棚卸資産一覧表」がある。この書類には、担保とする売掛債権の第三債務者(売掛先)の名称等および棚卸資産の種類、保管場所、残高等を記載する。なお、この書類に記載された棚卸資産の残高をもとに極度額を設定することとなることから、金融機関がこの書類に記載するにあたっては、決算書等の裏付資料を徴求のうえ妥当性を判断し、記入しなければならない。

(2)保証承諾後に申込人から徴求する書類
金融機関が信用保証協会から信用保証書の交付を受けた後、金融機関は申込人から流動資産譲渡担保契約書および特約書を徴求しなければならない。流動資産譲渡担保契約書および特約書は、金融機関および信用保証協会の双方に差し入れる形式としている。つまり、担保として提供される棚卸資産および売掛債権は、金融機関と信用保証協会の(準)共有となる。

これは、本制度では信用保証協会の保証割合が80%の割合保証となっているが、仮に金融機関のみに差し入れることとした場合、信用保証協会が代位弁済をしたとしても、動産・債権譲渡登記制度には移転登記手続が用意されていないため、代位したことを公示する手段がないからである。譲渡担保契約にあたっては、申込人の概要記録事項証明書(ないこと証明)を徴求し、先行譲渡がないことを確認しなければならない。また、棚卸資産については、占有改定が行われているか否か判別がつきにくいが、倉庫等に貼り紙等による明認方法が施されていないかどうか念のため確認すべきである。

流動資産担保融資保証制度の提出する書類とは

流動資産担保融資保証制度の根保証を利用するにあたり、申込人はどのような書類を提出しなければならないか。また、金融機関が作成し、信用保証協会に提出しなければならない書類はあるか。

申込人が提出しなければならない書類としては、信用保証委託申込書等、信用保証協会を利用するに際して通常必要となる書類めほか、譲渡担保対象売掛先明細書、棚卸資産売上代金入金口座届出書、流動資産譲渡担保契約書および特約書がある。また、金融機関は、譲渡担保対象売掛先・棚卸資産一覧表を作成し、信用保証協会に提出しなければならない。

申込人・金融機関ともに作成・提出する必要がある
(1)申込人が作成・提出する書類
本制度を利用するに際し、申込人が作成・提出しなければならない書類としては、以下のようなものがある。

①譲渡担保対象売掛先明細書
この書類は、申込人と第三債務者との間の取引内容(平均月商、回収条件、回収口座等)、売買契約書等の基本取引契約の有無、債権譲渡禁止特約の有無、先行譲渡の有無、申込人が希望する対抗要件等を記載するものである。債権譲渡禁止特約は悪意または重過失のある譲受人に対抗できることとされているところであるが、近時、金融機関担当者の重過失を認定する判例が出ていることから、「譲渡禁止特約の有無」欄等が「なし」となっていたとしても、疑わしい場合は申込人の了解を得たうえで、信用不安を惹起させないように留意しつつ第三債務者に直接確認することも検討する必要がある。

②棚卸資産売上代金入金口座届出書
この書類は、棚卸資産の売上代金の入金口座および入金予定日を記載するものである。売掛代金の入金口座は①に記載することとしているため、それ以外の口座を記載することを基本としでいる。

棚卸資産の対抗要件はどのように備えるか

流動資産担保融資保証制度の利用に際して、棚卸資産の譲渡を受けるにあたり、どのように対抗要件を具備したらよいか。

棚卸資産譲渡の対抗要件は、動産債権譲渡特例法の定める「登記」に限る。ただし、「登記」に加えて、民法の「占有改定」または「指図による占有移転」により対抗要件を具備することもできる。

登記による対抗要件具備
棚卸資産に譲渡担保権を設定するときは、取扱金融機関と信用保証協会の共有名義によって、その対抗要件を具備するものとする。具体的な方法は、動産債権譲渡特例法3条に基づく動産譲渡登記に限るものとする。ただし、登記に加えて、民法183条に基づく占有改定または民法184条に基づく指図による占有移転による対抗要件を具備することもできる。

本制度の譲渡担保契約書では、動産譲渡登記に何らかの不備等があった場合のために、占有改定及び指図による占有移転に関する規定をおいている。信用保証協会から委任状・資格証明書の交付を受け、金融機関が動産譲渡登記の手続を行う。動産譲渡登記の存続期間は、契約日から10年とする。動産譲渡登記を行ったときは、先行する動産譲渡登記がないことを確認するため、概要記録事項証明書・第三債務者ごとの登記事項証明書を徴求するものとする。なお、登記された保管場所の範囲を超えて保管場所の変更が明らかになった場合、登記の変更・更正ができないことから、新たな対抗要件を具備することが必要となる。

流動資産担保融資保証制度の活用方法

(1)民法467条に基づく債権譲渡通知または承諾
通知または承諾の場合、上記(1)の異議なき承諾とは異なり、その時点までに譲渡人に対して対抗できた事由をもって、譲受人に対抗することができる。この場合の承諾は、異議を留めた承諾のことを指す。通知書も所定の書式を使用し、貸付実行前に配達証明付の内容証明郵便で通知し、到着を確認する。

(2)動産債権譲渡特例法4条に基づく債権譲渡登記
上記(1)(2)141の民法に基づく承諾・通知が確定日付や内容証明郵便によって行うことで第三者対抗要件と債務者対抗要件を具備することができるのに対し、登記は、それだけでは第三者対抗要件を具備することに留まり、第三債務者に対して通知を行わない限り、債務者対抗要件が具備されない。つまり、登記をした場合であっても、譲受人が第三債務者に対して譲受債権を行使するためには、第三債務者に対して登記事項証明書を交付して通知することが必要となる。

信用保証協会から委任状・資格証明書の交付を受け、金融機関が債権譲渡登記の手続を行う。債権譲渡登記の存続期間は、契約日から10年とする。債権譲渡登記を行ったときは、先行する債権譲渡登記がないことを確認するため、概要記録事項証明書・第三債務者ごとの登記事項証明書を徴求する。この登記事項証明書は、債権保全のために必要な事由が生じたときに、同法4条2項による通知を行う際に用いる。つまり、それまでの間は通知を留保することとなる。

なお、個別保証で既に受取手形により回収された売掛債権のみを担保とする場合は、債権譲渡担保ではないことから、譲渡担保契約証書および特約書を徴求する必要はなく、所定の担保手形差入証を徴求する。また、個別保証の場合は、法人、個人を問わず、上記(1)または(2)の民法の定める通知または承諾によるものとする。これは、個別保証の場合は、特定の売掛債権のみを返済引当とすることから、第三債務者に対する対抗力のない登記(通知留保)は利用しないこととしたものである。

売掛債権の対抗要件はどのように備えるか

流動資産担保融資保証制度の利用に際して、売掛債権の譲渡を受けるにあたり、どのように対抗要件を具備したらよいか。

売掛債権譲渡の対抗要件は、民法の定める「通知」、「承諾」、「登記」の3種類があるが、個人事業主の場合は、「登記」を利用することができないから、民法の定めによる「通知」または「承諾」によるものとする。なお、個別保証で既に受取手形により回収された売掛債権のみを担保とする場合は、対抗要件の具備は不要である。また、個別保証の場合は、法人、個人を問わず、民法の定める「通知」または「承諾」によるものとする。

通知、承諾または登記による対抗要件具備
売掛債権に譲渡担保権を設定するときは、取扱金融機関と信用保証協会の準共有名義によって、対抗要件を具備する。これは、本制度が80%の割合保証であることに加え、信用保証協会が代位弁済しても、代位したことを公示する手段がないためである。具体的には、民法468条に基づく異議なき承諾、民法467条に基づく確定日付のある通知または承諾、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成10年法律第104号)(以下、「動産債権譲渡特例法」とする)4条に基づく債権譲渡登記によるものとする。

民法468条に基づく異議なき承諾
異議なき承諾とは、第三債務者が譲渡人に対して対抗できる抗弁を留保しないで債権譲渡の承諾をすることである。つまり、異議なき承諾をすることにより、第三債務者は、譲渡人に対して対抗できた事由があったとしても、譲受人に対して一切対抗できないこととなる。承諾書は所定の書式を使用し、本件貸付実行前に確定日付を取得する。なお、第三債務者の印鑑は原則として実印を押印するが、取引基本契約書が存在し、その契約書と同一の印鑑を押印することもさしつかえない。

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