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流動資産担保融資保証制度の活用方法

(1)民法467条に基づく債権譲渡通知または承諾
通知または承諾の場合、上記(1)の異議なき承諾とは異なり、その時点までに譲渡人に対して対抗できた事由をもって、譲受人に対抗することができる。この場合の承諾は、異議を留めた承諾のことを指す。通知書も所定の書式を使用し、貸付実行前に配達証明付の内容証明郵便で通知し、到着を確認する。

(2)動産債権譲渡特例法4条に基づく債権譲渡登記
上記(1)(2)141の民法に基づく承諾・通知が確定日付や内容証明郵便によって行うことで第三者対抗要件と債務者対抗要件を具備することができるのに対し、登記は、それだけでは第三者対抗要件を具備することに留まり、第三債務者に対して通知を行わない限り、債務者対抗要件が具備されない。つまり、登記をした場合であっても、譲受人が第三債務者に対して譲受債権を行使するためには、第三債務者に対して登記事項証明書を交付して通知することが必要となる。

信用保証協会から委任状・資格証明書の交付を受け、金融機関が債権譲渡登記の手続を行う。債権譲渡登記の存続期間は、契約日から10年とする。債権譲渡登記を行ったときは、先行する債権譲渡登記がないことを確認するため、概要記録事項証明書・第三債務者ごとの登記事項証明書を徴求する。この登記事項証明書は、債権保全のために必要な事由が生じたときに、同法4条2項による通知を行う際に用いる。つまり、それまでの間は通知を留保することとなる。

なお、個別保証で既に受取手形により回収された売掛債権のみを担保とする場合は、債権譲渡担保ではないことから、譲渡担保契約証書および特約書を徴求する必要はなく、所定の担保手形差入証を徴求する。また、個別保証の場合は、法人、個人を問わず、上記(1)または(2)の民法の定める通知または承諾によるものとする。これは、個別保証の場合は、特定の売掛債権のみを返済引当とすることから、第三債務者に対する対抗力のない登記(通知留保)は利用しないこととしたものである。