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流動資産担保融資保証制度の根保証を利用するにあたって

(1)金融機関が作成・提出する書類
本制度を利用する際、金融機関が信用保証協会に作成・提出しなければならない書類としては「譲渡担保対象売掛先・棚卸資産一覧表」がある。この書類には、担保とする売掛債権の第三債務者(売掛先)の名称等および棚卸資産の種類、保管場所、残高等を記載する。なお、この書類に記載された棚卸資産の残高をもとに極度額を設定することとなることから、金融機関がこの書類に記載するにあたっては、決算書等の裏付資料を徴求のうえ妥当性を判断し、記入しなければならない。

(2)保証承諾後に申込人から徴求する書類
金融機関が信用保証協会から信用保証書の交付を受けた後、金融機関は申込人から流動資産譲渡担保契約書および特約書を徴求しなければならない。流動資産譲渡担保契約書および特約書は、金融機関および信用保証協会の双方に差し入れる形式としている。つまり、担保として提供される棚卸資産および売掛債権は、金融機関と信用保証協会の(準)共有となる。

これは、本制度では信用保証協会の保証割合が80%の割合保証となっているが、仮に金融機関のみに差し入れることとした場合、信用保証協会が代位弁済をしたとしても、動産・債権譲渡登記制度には移転登記手続が用意されていないため、代位したことを公示する手段がないからである。譲渡担保契約にあたっては、申込人の概要記録事項証明書(ないこと証明)を徴求し、先行譲渡がないことを確認しなければならない。また、棚卸資産については、占有改定が行われているか否か判別がつきにくいが、倉庫等に貼り紙等による明認方法が施されていないかどうか念のため確認すべきである。